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話す不安を軽くするために(脱感作法の活用)

不安を軽くする


行動療法では、人間の行動は後天的条件づけの結果であり、ふたたび学習することによって、性格及びその行動の変容が可能であるととらえます。
ここに行動療法の中の系統的脱感作法をご紹介いたします。話すことの不安感、恐怖感を徐々に和らげることを目的として行います。

自律訓練法を学ぶ

自律訓練法とは身体をリラックスさせることとイメージトレーニングを並行させて感情を和らげる訓練です。
  1. 心を楽にして、足を少し開いて、肩の力をぬいて足をストンとおとす。
  2. 目を軽く閉じて、頭を楽にする。
  3. 今からぼんやりと、力まないで、自分の声を聞いている自分になりきる。
  4. 力が「スー」とぬけて、体がダランとしている。
  5. 右手は、とっても重い。気持は、とっても落ちついている。
  6. 左手は、とっても重い。気持は、とっても落ちついている。
  7. 右手は、とってもあたたかい。気持は、とっても落ちついている。
  8. 左手は、とってもあたたかい。気持は、とっても落ちついている。
  9. ふだんの腹式呼吸をしてください。
    まわりの音や声は聞こえてくるけれど、何も気にならない。原点にもどった気がする。
  10. (例)家族と電話で話している状況を思いだしてください。
    とても楽にしゃべっています。
  11. 次に、相手の顔を見ないで、作業をしながら話しているところをイメージしてください・・・・。

不安階層表を作成する

不安階層表


不安や対人恐怖、緊張を生じさせる場面を10程度選びだします。それらを不安を引き起こす程度の弱い場面から強い場面まで順序よく配列します。まったく不安を感じさせない場面を0とし、最大の不安、緊張を感じる場面を100として、10点刻みにします。ある男性が次のように作ってみました。

段階 不安場面 ポイント
1 大勢の初対面の人々の前で自己紹介をしたり、発表をしたりする時 100
2 朝礼で資料を読み上げなければならない時  90
3 初対面の人と話をする時 80
4 他の人が自分の顔や服装を見ていると意識して話をする時 70
5 女の子と話をする時 60
6 仲間(男性)と話をする時 50
7 友人と顔をつき合わせて話をする時 40
8 電話で知り合いと話をする時 30
9 作業しながら、相手の顔を見ないで話をする時 20
10 家族と電話で話をする時 10

脱感作法(「敏感でなくなる」という意味)の段階

はじめに得点の最低の場面(家族と電話で話をする場面)をイメージします。イメージすることで不安や緊張が生じてきたら、<ステップ1>の自律訓練法によってリラックスするようにします。まったく不安を感じなくなるまでくりかえしていきます。

以下、次々に段階をこなしていきます。

このようにして脱感作法をスピーチトレーニングと並行させて行うことは、有効な方法の一つと思います。