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吃音を治したい!|改善体験談(30~39歳)(P.9) スムーズな第一声、他

 電話応対が楽に。

Mさん(栃木県在住 34歳 会社員 男性)

現在、私は入社9年目の社会人です。私がどもることを感じ始めたのは小学校低学年頃だと思います。いろいろな人たちに話し方をまねされたり、からかわれたことを思い出します。

一番辛かったのは、国語の授業での朗読です。朗読指名されると、始めの言葉が出るか心配になり、更に緊張し声が震え、言葉を発しにくくなり、第一声が出ないため、その言葉が出るまで「えっと、えっと、えっと」を繰り返す。あまりにも第一声が出てこないので、まわりがザワザワし始め、やっとの思いで声が出たと思ったら、すぐ次に発しにくい言葉がきてつまってしまい、数行読むのにかなり時間がかかり、身体は汗でびっしょりになってしまいました。穴があったら入りたいとはこのことです。

こんな恥かしい思いはしたくないと、家に帰って何度も大きな声を出して読む練習をしました。不思議なことに自分ひとりで読んでいるとすらすら読めるのです。これなら大丈夫と学校へ行き、国語の授業で朗読指名されると、またあがってしまい声が出てきません。
それ以降、国語の時間になると朗読を指名されないように寝ているふりをしたり、当てられそうな日は学校を休んだりして逃げていました。

その後も中学、高校と同様な行動をとっていました。そのせいで国語は本当に苦手なものとなってしまいました。

こんな理由もあり、大学は文系ではなく理系に進むことにしました。大学では国語の授業もなく、指名されて朗読されるようなこともなく、周囲からの冷ややかな視線を感じたり、恥かしいと思った記憶は残っていません。

けれど、これから大学を卒業し会社で仕事をしていかなければならないことを考えると、このままではいけないと思い、なんとかどもりを克服するため、接客や飛び込み営業のアルバイトをし、人前で話す機会を増やし、自信がつくように努力しました。

しかし、やはりどもりは治らず、話すことに不安があるままとうとう社会人となってしまいました。

今の私の職種は技術職なので営業職ほど外部の人達と接する機会も少ないのですが、上司への報告や他部署の方たちと電話で連絡を取ること等は避けることができません。特に他部署の方たちに電話かけたりすることが苦手で、「○○課の○○ですが、・・・」と言いたいのに、はじめの言葉が出ず、「えっと、えっと、えっと」「あ、あ、あ」など、言葉を発するのにもがいていると、電話の向こうから馬鹿にするかのような笑い声が聞こえたりもしました。

私は「これは本当にまずい」と思い、思い切って吃音の治療のためのカウンセリングを受けようと決心し、早速インターネットで「どもり」を検索をしました。

    

検索すると、どもりに関するカウンセリングが思ったよりたくさんあることに驚きました。その中で私が「さわやかカウンセリング」を選んだ理由は・・・
■第一にカウンセラーの江田先生自身がどもり経験者であり、同じような経験をした方なら自分の気持ちも分かってもらえ、経験者にしかできないアドバイスを頂けるのではないかという期待が持てたこと。
■第二には、他のカウンセリングはその場所まで足を運ばなければいけないところが多く、私が住んでいる地方には診療所が見あたらないこと。

けれど、「さわやかカウンセリング」は電話で行うため、遠方に足を運ぶ必要が無い上に、私が最も苦手な電話でのレッスンだったので、苦手を克服するには良いチャンスだと思いました。また、リーズナブルな価格でカウンセリングを受けられるというのも決めた理由のひとつでした。

レッスンを始めてから今月で約1年になります。レッスンのおかげで、今では電話をかける時もスムーズに第一声が出るようになり、第一声が出ることで徐々に自信がつき、周囲からも「最近どもらないね」と言われるまでになりました。ひとえにレッスンおかげだと感謝しております。

※江田よりのコメント:
国語の時間になると朗読が当たらないように寝たふりをしたり、朗読がわかっている日は学校を休んだり・・・やってきたことはMさんも私も同じでした。吃音の気苦労は人生のどのステージでも辛いものです。



 裁判できちんと口述することが出来ました。

Tさん(福岡県在住 38歳 主婦)

私は物心ついたころから言葉がつまり始めました。原因は分かっています。弟が生まれたからです。弟が生まれたとたんに、大好きなお母さんを取られてしまったように感じました。父は仕事一筋の人でしたし、厳しい人でした。とても寂しかったのです。

小学生になると、発表したり音読したりする機会が多く、吃音はひどくなりました。母は心配して、私を「ことばの教室」というところに連れて行ってくれました。自律訓練法というリラックス法と、話すトレーニングをしてくれるところでした。2年間通いました。さらに、別の発声法の教室に半年ほど通い、中学3年生のころには、時々つまることはあるものの、気にならない程度まで良くなりました。

高校、大学を出て、早く結婚しました。専業主婦をしていましたので、人前で話をする必要が特になかったこともあり、人前で話をするような場にあえて行くこともなく、家に引きこもりがちの生活をしていました。

30歳を過ぎたころから、吃音が悪化してきました。ストレスが原因だったと思います。不幸の連続のような、トラブルが続きました。

母が、くも膜下出血で急に亡くなり、その数年後に父が浴室で足を滑らせて亡くなりました。父は会社の経営をしており、莫大な借入金の連帯保証人になっていたのです。私が父の代わりに保証人にされそうになりました。会社の経営の悪化で消費者金融からの借金もありました。また、父は叔父にお金を貸していたことも分かりました。最後は弁護士さんに頼みましたが、とてもつらかったです。

更に、昨年の11月、娘を学校に送っていく途中に交通事故に遭いました。加害者も保険会社も全く誠意がなく、裁判になりました。ショックでした。裁判では、自分の口で、自分の言葉で、事故の状況、考えを述べなければいけません。
焦りました。ことばが詰まるのに、自分の主張が出来るのだろうか・・・しかも、最大級に緊張する法廷の場で・・・。

藁をもつかむ気持ちで、ネットで「さわやかカウンセリング」を見つけ、江田先生に電話をし、裁判の前までに3回、カウンセリングを入れていただきました。

1回目のカウンセリングで「吃音意識」を否定しないことという話を伺い、私は衝撃を受けました。子供のころ、吃音にとても悩みました。みんなに馬鹿にされたり、音読の時にどもったことを、お布団の中で思い出しては泣くことも多く、そんな時、翌朝、目が覚めていたら、これまでのことが夢で、すらすら話のできる自分に変身していたらいいなと泣きながら眠ったものです。私は吃音だけではなく、吃音意識を持つ自分のすべてを否定していたのです。

でも、「そうではない、吃音がある私が私だし、人に吃音があることを気づかれてもいいじゃない。それよりも相手に自分の言いたいことを分かりやすく伝えることに、エネルギーを使おう。」そのように考えただけで、かなり気持ちも楽になりました。2回、3回とカウンセリングを受ける度に、安定した話し方をつかんでいきました。

裁判では、レッスンでの指導で、弁論の下書きの準備をしていきましたので、事故の状況、自分の気持ちをきちんと口述することが出来ました。判決はまだですが、自分の主張がすべて出来たことで、気持ちの整理もついてますし、自分の出来ることはすべてやったという思いがあります。

今まで、つらいこと、大変なことがいろいろありました。でも、これからは私はそのすべてを自分の経験、糧にしようと思います。吃音に関してもです。

今まで友達づきあいがうまく出来ないのは、吃音があるからだとか、吃音のせいで、自分の好きな仕事にはつけないんだ、勉強しても仕方ないなとか・・・
何でも吃音のせいにして、今まで話すことから逃げるようにして引きこもっていました。

カウンセリングを受け初めてまだ、3ヶ月、7回程度ですけど、普段の会話はかなり安定して話が出来るようになりました。でも、突然、質問されたりしたときは、つまってしまうことがあります。まだまだ、道半ばだなと思う時があります。ですから、いろいろな場に自分をさらして、さらに修行を積みたいと思います。

修行というと誤解されそうですが、吃音意識とうまく付き合いながら、楽な気持ちで、前向きに(矛盾するように思われるでしょうが、)話し方を磨きたいということです。私は、30年以上の吃音歴ですので、もう少し時間がかかりそうです。

また、レッスンのテキストでは、尊敬語や謙譲語もレッスンするところがあって、今まで、ただ話すことだけで精一杯でしたので、キレイな言葉使い、話し方ということまで考えることが出来ませんでした。こんな話し方が自然に出来たら素敵だな、いいな、と思っています。

※江田よりのコメント:
たまたまどもったり、ことばが絡まったりするのと、吃音意識をもって言いにくいこととは全く別のことです。幼少期から自分の吃音であることを忌まわしいことと思っていると、自分自身まで否定することになってしまいます。
吃音意識は体が学習したことですので、これを人為的、作為的に取り除こうとするのは無意味であるどころか、ますます意識を深めてしまいます。そのまま肯定的に受け入れつつ、うまく付き合いながら、より安定した発語感覚を育てていくことが健全な姿勢だと思います。




 安定感ある話し方を身につけつつあります。

Kさん(三重県在住 37歳 会社員 男性)

私には幼少の頃から言葉につまっていた記憶があり、それは学校へ通うようになってからも同じでした。
友達に笑われて少し嫌な気持ちになったこともありましたが、その頃は特に気にすることもなく、たまにひっかかる症状が出るくらいで、発症しても気がつけばすぐに治まり、そのまま何ともないぐらいのものでした。

そんな調子を持ち続けながら無事に成長していき、進学・就職と人生を歩んでいくことができました。

「どもる」という言葉の解釈もなく、ましてや「吃音」という単語など知りもしませんでした。ただ、自分はしゃべるときに人とは少し違うものがある、何か決まった言葉で声が出にくいことがある、という意識だけは幼い頃からずっと持ち続けていました。

なぜかそれが自分にとって恥のように思っていましたが、大きな障害ではなかったこともあり、誰にも相談したことはありませんでした。

それがある日の仕事上での失敗で大きく意識が変わりました。

私の勤務先では2ヶ月に一度ぐらい、同じ職場の人たちを前にして話をしなければならない機会があります。
職場の配属が変わったばかりの時のことですが、新しい職場の人たちを前にして初めて話をしました。その時は、特に異常に緊張していたということはなく、みんなに自分のことを認めてもらおうと考えながら話をしていた気がします。

ところが話の途中で突然言葉がつまってしまい、それにより気が動転して、何か違う言葉を言おうとしても全く何も声が出なくなってしまいました。そんな私の様子を見て何人かの笑い声が聞こえました。体中から大量の汗が噴き出し、そのまま私は話を止めてしまいました。辛うじて「すみません」とだけ言ってその場から下がりました。

その日から話をすることを異常に意識するようになりました。いろいろともがいているうちに自分の症状が吃音ということも初めて知りました。もう7年も前のことなのですが、同じような場面が近づくことが分かると恐怖を感じ始め、呼吸もおかしくなってしまいます。そんなときに何とか出てくる自分の発声は普段の発声とは明らかに違う感じです。

何とかこれを打開しようと思い、インターネットで調べて「さわやかカウンセリング」のレッスンを受講することにしました。

レッスンを始めてからは、安定した話し方感覚を身につけて、話すことを意識し過ぎないようにと教えていただきました。始めのうちはなかなか理解できませんでしたが、少しずつ自分のやり方を見つけてきました。所々で早口になってしまっていた口調に気づくようになり、一音一音を丁寧に発音すると自分にとって安定したゆるやかペースになるようです。

レッスンを始めて1年弱ですが、吃音意識がなくなったという訳でもなく、職場の朝礼でのスピーチも相変わらずかなり緊張します。自分にとってまだまだ道半ばだと思っています。

自分の吃音意識を否定することなく、そのまま受けとめながら、安定感のある話し方を身につけていこうと思っています。

※江田よりのコメント:
突然言葉が出なくなるという経験はKさんにとってとても恐ろしいことだったと思います。同じような体験をなさった方は私を含め、他の受講生にもおられます。
ことばが詰まる感覚は体がしっかりと学習していますので、容易に消えるものではありません。解決の道は、それをなくそうとしないで、そのまま受けとめながら、自分なりの安定発語感覚をひたすら育てていくことにあると思います。




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