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吃音改善体験談(26歳~29歳)(P.5) 話し方の自信、他

 自分らしさを出せることがこんなに素敵で楽しいことなんだと知りました。

Tさん(大分県在住 28歳 英会話講師 女性)

私が吃音で悩むようになったのは、高校生あたりの頃でした。それまであまり気にしていなかったのですが、話をする前からどう言おうかと妙に考えるようになってから、吃音の難発性で悩むようになりました。

けれどその時は友達は全然気にしてなかったですし、もともと友達と話をしているのが好きでしたから、みんなには明るいキャラクターと思われていて、まさか私が内心吃音で悩んでいたとは誰も思っていなかったと思います。

私も最初は「何か今日の自分は変だったな。あれは何だったんだろう?」と思うくらいだったのですが、意識することが多くなるようになり、心にひっかかるようになりました。言葉がつまって言えなかった時はすごく悔しくて、「私は何かの病気なのかも?」とひそかに悩んでいました。勿論、親や友達には言えませんでしたから、自分一人で考え、答えをだせないまま苦しんでいました。

私の場合、吃音を絶えず意識していたというわけではないのですが、たまに忘れた頃にこのような現象がでてきましたので、いつも何か心にひっかかっていました。

私は高校生の時から海外にとても関心があり、「将来はアメリカに行くぞ!」と決めていました。短大を卒業し、アメリカに行くことに決めました。英語力を高めることも勿論目標の一つでしたが、「吃音!この事で悩む自信のない自分を変えたい!」と心から思い、1年間アメリカのテネシー州に留学しました。

留学先で経験したことの中で、彼らも自分の意見を主張する時どもったりするのですが、そんなことを気にもせず、一生懸命伝えている姿を見た時、彼らの器の大きさに感動し、そんな事で悩んでいる自分が小さく思えました。

それから少しずつ自分の思考も変わるようになり、自分に自信が持て、ほとんど言葉でつまることはなくなりました。

帰国してからは、英会話講師の仕事に就き、楽しく仕事をしていましたが、ある時、仕事上の失敗や、上手くいかないことなどがあり、それから少しずつマイナスに考えるようになったのです。

そういう時に私が過去悩んでいた吃音がある形となって現われ、また悩むようになりました。人前で話すことが多くなったり、保護者への電話対応など、不安な点が増えてきました。もうその時はその場から逃げたくて逃げたくて仕方ない気持でした。「なぜ私だけがこんなに苦しいのだ?」とずっと悩んでいました。

その頃あたりから両親にも相談しましたが、私の言っていることが理解できず、何と冷たい親なのかと感じ、自分の思いをぶつけ、喧嘩ばかりしていました。

そんな時、インターネットで江田先生のHPに出会ったのです。最初読んだ時、私と同じ事で悩んでいる人たちがこんなにいるんだと驚きました。江田先生も過去吃音で悩み、そのことを克服されたと知り、この先生ならありのままの自分で、自分をさらけ出すこともでき、また理解してもらえるのではと思い、すぐにメールしました。

カウンセリングを受けて1ヶ月が過ぎた頃、新年の集まりで、地域の方々の前(約300人)で朗読をする機会がありました。正直、その2,3日前は、「本当にできるかなぁー」と不安でした。当日、とても緊張しました。ですけど、私はあえて今回のことから逃げることだけはしたくありませんでした。

その日は朗読の前に「明けましておめでとうございます」と挨拶することになっていて、あまりの緊張に、「おめでとう」の「お」が出てこなくて少し間があいてしまいましたが、何とか朗読はゆっくりできました。本当に緊張の限界で、倒れそうでした。

江田先生にその事を話したら、「誰でも人前で緊張するのは当たり前ですよ。緊張して一生懸命朗読している姿は誠実さとして聴衆に伝わるものです」と激励されました。その言葉を聞き、「自分に逃げなかった!すごいぞ!もっと自分に自信を持て!」と改めて思いました。

このカウンセリングで、今までの自分を受け容れられるようになり、自分らしさを出せることがこんなに素敵で楽しいことなんだということを知りました。

これからもありのままの自分をOKとし、自分らしく、そしてもっともっと自分の良さに目を向け、素敵な女性へと少しでも近づけたらと思います。

※ ひ と こ と :
英会話講師としてハキハキ話されるCさんが吃音で悩んでおられたとは、誰も気がつかなかったことでしょう。それ程Cさんはスラスラとお話しなさいます。それだけに焦りも大きかったと思います。しかし今回のことばの試練を通して、新たにご自分を見つめ直し、今の自分を良しとし、更に自分の良さに目を向けて、試練を宝にしておられます。

 話すことに悩みを抱えている方々の希望になれたらと思っています。

Eさん(東京都在住 27歳 会社員 女性)

私は小学校の時にいじめに合い、そのショックで一週間話すことが出来ず、立つことすら出来ない期間がありました。それ以降、話す時に声がつまったり、出なくなることがありました。それはずっと自分にとってのコンプレックスでした。

母親と遠くまでカウンセリングにも通いましたが、結局治らず、これは一生抱えて生きていかなければいけない「病」だと半ばあきらめていました。

就職して、それはもっともっと悪く自分の意識に入ってきました。営業の仕事に就きましたが、そこは話すことが多い仕事でした。商談の一週間前から一人で練習したり、とにかくつまらないようにと、それだけを考えすぎて気持ちが悪くなる時もありました。上手く行かない時の方がもちろん多く、その度に土日は部屋に引きこもりぱなしで、自分の殻の中に閉じこもっていたのです。

そんな私でしたが、ある事がきっかけで、「苦しいこと、辛いことが自分を磨き、作り上げるんだ」という事を教えてもらい、その言葉に希望を持って進んでいくことができるようになってきました。そして、「自分にとっての問題」に対して「感謝」をすることが出来る様になったのです。

考えてみれば、幼い時から人前で話したり、人をまとめたり、司会などの役割が多く、「なんで上手く話せない自分がこんな事をしなければいけないんだ。他の人ならつまらずに、もっと上手く出来るのに・・」といつも思っていました。

仕事で、 あるイベントの司会を任された時、自分がやったらきっと失敗すると思って「できません」と言いに行きました。そしたらまとめ役の方に、「みんなで決めたんだよ。あなたにしか出来ないことがあるんじゃない」と言われました。その「自分にしか出来ないこと」という言葉がものすごい衝撃でした。その私にしか出来ない個性があるなら「絶対欲しい!」と思いました。

その方は続けて、「神様はその人にしか出来ない個性を与えて、人は自分にしかない個性を人生の中で探している。だから人間、一人一人が個性の王様なんだ」と私に教えてくれました。

その時、今までのことが全部つながったのです。私が話すときにつまることも何か意味があっての事なんだと思いました。もちろん、すらすら話せる方が良いと思われますが、私自身が形成されるにあたって乗り越えなくてはならない、不可欠なハードルなのではないかと。

何より、痛みを抱えている人の気持ちがわかる自分がいるのです。それは人生を生きていく上で大切な事だと思うのです。自分が初めからすらすらと話す人間ならば、人の気持ちも考えない、自己中心的な自分でいたと思うし、出来ない人は出来ないと決め付けてしまう人間になっていたと思うのです。

人は生きる価値を見出した時、自分が今まで抱えていた問題に対して、ある意味、些細なものだと思えることがあります。私の「ことばがつまる事」がそうでした。だから、いつの間にか「つまる事」を考えている暇がなくなっていました。

今、私は演劇をやっています。人に誘われて好奇心で始めました。実際の演劇の舞台では長い台詞を人前で語り演じます。途中「やっぱりこんな私がやるのは無理だ。お金をもらっている舞台なのに、お客さんに申し訳ない」と何度も辞めようと思いました。でも、演劇を通して自分が観てくれる方々に伝えたいメッセージがあるのです。その伝えたい想いの方が強くて、4年間も続けてきました。

江田先生のレッスンを受けようと決心したのは、レッスンにすがるというよりは、吃音の問題と向き合って生きていきたいと思ったからです。

先生のレッスンによって自分があまりにも話し方や吃音の受け止め方が無知だったことがわかり、これらを知ることで更により良い話し方の可能性を持てるようになりました。

このレッスンを含め、私の人生に起こることすべてが、未来の自分をつくる上で必要なことだと受け止めて、またそれらに感謝しながら進んで行きたいと思います。そして、話すことに悩みを抱えている方々の希望になれたらと思っています。

※ひ と こ と:
レッスンで陽気に語り笑うEさんからは、吃音意識のかけらも感じ取れません。
けれど、心の中では吃音意識で苦しんでこられました。そしてその苦しみから多くの大切なことを身をもって深く学んでおられます。
これからも持ち前の明るさと豊かな感性をもって、舞台で人々との会話で、更に豊かな表現力をつけていってください。

 教師としてより良いコミュニケーション・スキルを身につけていきたいと思います。

Kさん(新潟県在住 29歳 小学校教諭 男性)

私は小学校の教師をしています。子どもが好きで、先生になることが私の夢でした。しかし、吃音である私にとって、教師になることは楽なことではありませんでした。教員の試験は、面接をとても重要視します。面接のたびに、名前もうまく言えず、言いたいことも伝えられず、情けない思いを何度もしてきました。私は、教師になるのに6年かかりました。

教師になってからも、吃音であることで苦労し悩んできました。職員会議で重要な内容を話さなければならなかったり、朝会で全校の前で話をしなければならなかったり、保護者との電話など、話す機会がたいへん多くなりました。

これまでの自分は、苦手なこと、大変なことから逃げて、吃音であることを否定し逃げ回ってきました。アルバイトをしたいのに申し込みの電話をする勇気がない・・・レストランに行き、食べたい物があるのに、言えないので違うものをたのんでしまう・・・本屋で探している本があるのに、店員に聞けない・・・。

しかし、教師になってからは、逃げてばかりはいられなくなり、吃音を強く意識するようになってしまいました。

そんな時、江田先生のホームページを見つけ、レッスンを受け始めました。先生のホームページを見たとき、同じ悩みを持つ方がたくさんいること、そして、江田先生のように克服された方もいることを初めて知り、熱いものが込み上げてきたことを今でも覚えています。

先生のレッスンでは、腹式呼吸や音をのばしたりつなげたりすること、電話での対応、ひっかかったときの対処法など丁寧に指導していただいています。

昨年、私は結婚しました。披露宴のスピーチがとても気になっていたのですが、江田先生から、「話す内容をしっかりと紙に書き、それを読んだほうがいい」というアドバイスをいただき、自分では満足のいくスピーチができました。

また、先日、学校で避難訓練があり、私は最後の感想・まとめを言う係りでした。その時は、話す内容を紙に書いて決めておかず、行き当たりばったりでいどんでしまい、全校の前で「え~と・・・」と何度も言い、ところどころ詰まり、情けない思いをしてしまいました。これまでの自分は、「紙に書いて練習しても、どうせ本番では詰まるんだから、行き当たりばったりでやってしまえ」ということがほとんどでした。その結果、このやり方でうまくいったという記憶はありません。

江田先生のレッスンを受けるようになってから、吃音に対して徐々に前向きに考えられるようになってきました。今まで恥ずかしくて、情けなくて、苦しくて、人より劣っていると思い、誰にも話すことができなかった自分の吃音を、妻に話すことができました。その反応は、励ましであり、レッスンを受けていることを応援してくれました。何で今まで言えなかったのか?人より劣ってみていたのは自分自身だったのではないでしょうか。

まだ「話せる場、話せない場」という予期不安を自分でつくってしまっているので、そのギャップがなくなるように、普段の会話から気を付けています。リラックスして話せる場にいるときこそ、丁寧に、そして音をつなげることを意識して、もう一人の自分が「その話し方でいいぞ」と見ている感じで話すようにしています。

自分が小学生だったとき、音読なんてとてもできなっかたのに、今はクラスの子どもたちの前で、一人で音読をしています。教師としてこれからも、話し方を高めてより良いコミュニケーション・スキルを身につけていきたいと思います。

※江田よりのコメント:
「自分を人より劣ってみていたのは自分自身だったのではないでしょうか」とおっしゃる通り、吃音のために偽りの低いセルフ・イメージを自分勝手に作り上げてしまっていたことに気付かれたKさんです。
子どもの心をしっかりと汲み取れる心豊かな先生として、これからもご活躍ください。