吃音ストレスの対処 体験談(18歳~25歳)(P.7)積極的に話せる、電話のストレスが軽くなった、他
■「電話でのストレスが軽くなりました。」 Aさん(愛知県在住 25歳 会社員 男性) |
■「吃音によるストレスが緩和されてきた。」 Fさん(岐阜県在住 24歳 会社員 男性) |
■「ストレスがかかってもチャンスだと思うようになりました。」 Nさん(千葉県在住 23歳 大学生 男性) |
■「喋ることに対するストレスが少なくなりました。」 Mさん(東京都在住 23歳 会社員 男性) |
(ストレスを軽くする 体験談①)
電話でのストレスが軽くなりました。
Aさん(愛知県在住 25歳 会社員 男性)
私が自分の吃音を意識し始めたのは中学生の頃でした。自分の名前を名乗るのが苦手で、変に力んでしまって言葉が出るのに時間がかかり、周囲の人達から笑われたり病気じゃないのかと言われたりしました。特に電話で話すことに苦手意識があり、吃音の治療についても考えましたが、これといった処置はしませんでした。
その後も言葉が出難い状態が続いたまま就職しましたが、ストレスを感じながら上司への報告や仕事場で電話をする時などうまくこなせずに、学生の頃以上に詰まってしまう事に苦痛を感じていました。
この状態を少しでも改善したいと考え、HPでさわやかカウンセリングのページを見つけやってみようと思いました。
江田先生は吃音を直そうとするのではなく、安定した話し方を育てていくように、話すことにあまり神経質にならないようにとおっしゃいますが、まさにそのとおりだと思います。今までの自分を振り返ってみると、うまく話すことが当然なんだと思い込み、うまく話せない自分に対して苛立ち落ち込んでいました。
また、話そうとする言葉の前に「えー」とか「あのー」とかをつければ楽に話に入れるのに、出だしの言葉をはっきり言いたいと意識し過ぎて声が出なくなったりしていました。その言葉を言えるかどうかと意識しなければ楽に話せるのですが、意識してしまうと言えなくなってしまいます。
レッスンを始めてから、以前の話し方にあった言葉が変なところで途切れてしまったり、単語ごとに区切れたりすることが少なくなり、自然に言葉がつながって話せるようになりました。また、電話でも以前のようなストレスがなくなり大分リラックスして話せるようになってきました。
レッスンを始めたおかげで、これまで話せないからといって話す事や行動する事を避けていましたが、今は話せるから大丈夫、話し方をある程度調整できるからなんとかなるという考えに変わり、以前よりも積極的に話すことを心がけています。
※ ひ と こ と :
吃音意識を取り除こうとするのではなく、ひたすら安定した発語感覚を育てていくことが、さわやかカウンセリングのレッスンの基本理念です。 これからも安定した発語感覚を育てていってください。
(ストレスを軽くする 体験談②)
吃音によるストレスが緩和されてきた。
Fさん(岐阜県在住 24歳 会社員 男性)
電話でのレッスンを始めたのて早いもので、1年と3ヶ月ほど続けていることになる。
レッスンを始めて先生に言われたことは、早口すぎるということだった。それまで、自分がどのように話しているかなど考えた事もなく、自分が早口という自覚は全くなかった。レッスンでは緩やかに文章を読む練習などをして、ことばをつなげる感覚が育ち、以前より速さをコントロールできるようになったと思う。
母音の発音が特に苦手で、先生から「母音が硬いですね。もっと伸びを入れて、柔らかく発音してください。」とアドバイスをいただき、これもある程度改善されてきたと思う。
また、レッスンでの電話応対の練習を繰り返すうちに、電話に対する苦手意識がだんだんとなくなってきた。今では、多少緊張するものの、レッスン開始前と比べるとストレスが軽くなり、上がらずに自分の名前や社名など楽に言えるようになった。今までメールで済ませてしまうような事でも、自分のトレーニングの一つと思い、自分から色々なところに積極的に電話をかけるようにしている
スピーチや電話応対など、緊張を強いられる場面に接していくことが必要だと先生から言われた。だから、会社の会議でも積極的に発言するように心掛けている。(そういった場では、私は意外とどもらないのだが・・・)
レッスンを始めていなければ、電話は苦手なままだったと思うし、人前で積極的に発言するといったことは無かったと思う。そういった面で、レッスンは私にとってとても有意義だ。
この1年と3ヶ月のレッスンで、自分としては多くを学び吸収したので、ひとまずレッスンを終わらせたいと思っているが、これからも学んだ事を活かして頑張っていこうと思う。
※ ひ と こ と :
早口で話す人、ゆっくり話す人・・・話し方には人それぞれ個性があります。いずれにせよ、その人の内面の安定した発語感覚を育てていくことが求められます。部分的に緩やかに話すことなど、毎日のちょっとした心掛けと実践が、話し方習慣へと変えていくものです。
(ストレスを軽くする 体験談③)
ストレスがかかってもチャンスだと思うようになりました。
Nさん(千葉県在住 23歳 大学生 男性)
このレッスンを始める以前は、人前で話す時に、どもらないで上手く話そうと神経質になり過ぎて余計にどもってしまう事がよくありました。ひどい時などは、人前で話す場から逃げ出したこともありました。
先生から「吃音意識は根強く残るものです。治そうと思わないで、安定した発語感覚を育ててください」という言葉で自分の吃音に対する考え方が大きく変わりました。そして、みなさんの体験談を読んで、沢山の勇気をもらいました。
今では、レッスンで教わった息継ぎなどの調整した話し方で、以前よりつっかからないで話せるようになり、人前で話す機会から逃げようとするのではなく、ストレスがかかってもこれはチャンスだと思えるようにもなりました。
今後も人前で話す機会を積極的に増やして、いろいろな体験を重ねて、自分なりの話し方を育てていきたいと思っています。
※ ひ と こ と :
大学生にとってゼミでの発表、資料を読み上げることなど、すべて貴重なお話し場面です。話すことに失敗はありません。すべてが経験となります。これからも様々な体験を重ねてください。
(ストレスを軽くする 体験談④)
喋ることに対するストレスが少なくなりました。
Mさん(東京都在住 23歳 会社員 男性)
まだレッスンを受けて3ヶ月ほどですが、吃音は確実に良くなりつつあり、同時に喋ることに対するストレスも少なくなりました。
以前の自分を振り返ってみると、散々吃っていた場面ではすごく緊張していたり、焦っていたりして、とにかく気持ちに余裕がなかったことを感じます。
最近は、言葉を発する前に余裕をもって息継ぎをするようにしています。これはレッスンから学んだことなのですが、腹式呼吸の息継ぎをすることで不思議としっかり言葉が出てくるのです。本当に不思議です。
また、「吃(ども)ったらどうしよう・・・」「吃(ども)らないように言わないと・・・」という不安な気持ちが消えるだけで、以前にもましていろいろな事が楽しく思えるようにもなりました。同時に、多くの人が当たり前に話しているであろう、人同士のコミュニケーションには欠かせない言葉の大切さも改めて実感することができました。
レッスンのテキストにはいろいろな良い言い方やスピーチ例を載せているので、相手の心をとらえる上手な喋り方へグレードアップしていきたいと思っています。
※ ひ と こ と :
Mさんはどもることが気になり始めてからの期間が比較的短かったので、レッスン効果が短期間で出てきたのかと思います。ご自分なりの安定した発語感覚を育てていかれることを願っています。